こんにちは、わいじろーです。
今回も「晩酌しながらでも分かる福祉制度シリーズ」、2025年参院選編の第2弾をお届けします。
前回は、自民・公明・立憲・共産・維新・れいわの主要政党について、社会福祉士の目線で福祉公約を解説しました。
今回は、前回取り上げなかった以下の政党の福祉に関する公約をまとめています。
- 国民民主党
- 社会民主党(社民党)
- 参政党
- 日本保守党
- NHK党(旧N国)
それぞれ、福祉に対するスタンスが大きく異なっていて、比べてみるとかなり興味深い内容になっています。
国民民主党の福祉政策
「対決より解決」がモットーの中道志向の政党で、家計支援と手取りアップを重視しています。
主な公約:
- 消費税の5%への減税
- インボイス制度の廃止
- 基礎控除の引き上げ(123万円→178万円)
- 医療・介護の自己負担軽減
- 教育国債による教育・介護の無償化支援
▶晩酌福祉士の視点:
生活に関わる全体的な支援には力を入れていますが、福祉の現場(介護職や障害福祉)への直接的な処遇改善の言及はやや少なめな印象です。
社会民主党(社民党)の福祉政策
かつての社会党をルーツとし、現在も少数ながら生活者・弱者重視の視点を堅持しています。
主な公約:
- 生活保護基準の引き上げ
- 医療・介護・障害福祉の自己負担軽減
- 介護・保育・福祉職の賃金大幅引き上げ
- 公費による社会保障の充実
▶晩酌福祉士の視点:
現場を支える人にとってはかなり希望が見える公約内容。特に処遇改善の方向性は福祉職として強く共感できます。
参政党の福祉政策
教育・自立・精神性を重視した独自路線を打ち出す新興政党です。
主な公約・方向性:
- 精神的・教育的な自立を重視
- 福祉制度よりも“家庭の再建”や“自然治癒力”を優先
- 福祉依存の是正を目指す立場
▶晩酌福祉士の視点:
福祉制度そのものより「人のあり方」や「自助努力」への強調が強く、制度面の改善を求める層には少し抽象的に感じるかもしれません。
日本保守党の福祉政策
百田尚樹氏や有本香氏らが立ち上げた、保守色の強い新政党です。
主なスタンス:
- 日本人を対象とした社会保障制度の構築
- 外国人への生活保護の廃止・見直し
- 高齢者・障害者支援には一定の理解あり
▶晩酌福祉士の視点:
「日本人優先の福祉」を前面に出した構成。制度の再設計を目指すというより、“対象の制限”にフォーカスしている印象です。
NHK党(旧:N国)の福祉政策
「NHKをぶっ壊す」の一点突破型の政党です。
主な公約:
- NHK受信料制度のスクランブル化・廃止
福祉関連:
現在、明確な福祉政策は掲げていません。
過去に「生活保護の現物支給化」などの発言はありましたが、現在は撤回または非公開となっています。
▶晩酌福祉士の視点:
福祉目的で投票するには情報が少なすぎる印象です。
各政党の福祉スタンス比較
政党名 | スタンスまとめ |
---|---|
国民民主党 | 所得・家計支援型 |
社会民主党 | 現場支援・人権重視型 |
参政党 | 自立重視・精神性アプローチ |
日本保守党 | 日本人優先・排他傾向あり |
NHK党(N国) | 福祉には未言及、NHK特化 |
社会福祉士として思うこと
福祉政策って、政党ごとに方向性が全然違います。
ただし、どの政党も「社会保障を政治の道具にしやすい」ことは確かです。
だからこそ、私たちが制度を知って、使いこなす側にならないといけない。
現場で働く福祉職にとっても、制度を利用する市民にとっても、福祉と政治は無関係じゃありません。
最後に:選挙、行きましょう。
福祉制度は、「誰かが勝手に決めてる」ように見えるかもしれません。
でも、最終的にその方向を決めるのは私たちの一票です。
晩酌しながらでも、制度を知って、考えて、選んでいきましょう。
それが、現場も、生活も、少しずつ良くなる第一歩です。
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